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インタビュー

専門学校部門2012年上位入賞校
ホスピタリティツーリズム専門学校

広報部 平野 弥氏・木村義彦氏

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   友ランゲージアカデミー 白石佳和

   

トラベルジャーナル(通称トラジャル)として知られているホスピタリティツーリズム専門学校さんは、しっかりした受入れ態勢や就職サポートなどが高く評価されています。広報部で留学生の受入れを担当されているお二人に、留学生にかける思い等をうかがいました。

高い就職率の裏には

白石:昨年の受賞、おめでとうございます。昨年は連絡も急で、何のことか分からなかった面もあると思いますが、受賞された率直な感想はいかがでしょうか。

平野:カイ日本語スクールの山本先生からご一報いただき、突然のことで驚きましたが、賞の内容を理解するにつれ、大変名誉な賞をいただいたのだなあ、という実感がわいてきました。

白石:どのような点が受賞につながったと思いますか。

平野:当たり前のことですが、まず、日本人の学校に留学生に入ってもらうというスタンスを崩していないということ、また30年来の歴史の中でいえば、留学生たちも日本での就職あるいは母国での就職のための実務教育のよさ、その2点が評価されたのではないか、と思います。

白石:この日本留学アワーズでは日本語学校の先生方に受賞理由も書いていただくのですが、御校の受賞理由として就職率の高さ、就職までの面倒見のよさが挙げられていました。ほとんどのコメントに「就職」「就職率」の文言が入り、出口までお世話して下さるところが評価されていると感じました。

平野:私どもが日本語学校を訪問する際、やはりその「就職」というのを一つのキーワードにしています。ただ、「就職率」というのはあくまで学生ががんばった結果であり、こちらは就職に至るまでをサポートしているだけなんです。それだけではなく、日常の生活面・授業でのサポートなどももちろん行なっております。卒業生がそれらを母校の日本語学校に伝えてくれたのが、今回の受賞につながったんだと思います。

 

「外国人だからといって、特別扱いしない」

白石:留学生は日本人との比率でいうとどのくらいなんでしょうか。

平野:全体でだいたい1割ぐらいでしょうか。昼間科だけを対象にすれば、10~20%ほどと言っていいでしょう。学科によっても差があります。旅行やホテル科では比率が高いですが、テーマパーク科はほとんどいません。

白石:御校は鉄道科もあるとうかがいましたが。

平野:鉄道科は基本的に案内していません。鉄道会社に入るための準備的な授業が中心で、外国人の方が日本の鉄道会社の社員にというのは想像しにくいですね。もちろん、リクエストがあれば、どうしてもという方への相談には乗ります。

白石:では、エアラインやエアポートの学科はいかがですか。

平野:もちろん、留学生を受け入れていますよ。どちらも外国人の就職が可能な領域ですので。エアポート科は、直訳すると空港なんですが、どちらかというと滑走路周りの仕事で、それが大きな特色です。もう一つは、物流・貿易に携わる空港での業務、というイメージです。仕事をイメージできるかどうかがその科に入るときのポイントになります。

白石:どの科にも言えることだと思いますが、それらの仕事についての授業を、日本人に混じって受けるのは大変で、苦労していると思うのですが、その辺のフォローはいかがでしょうか。

平野:ここは日本語教育をする場所ではないので、最初は苦しんでいますね。とくに5月ごろまでは。

木村:基本的に外国人だがらといって特別扱いしないという方針です。

白石:その辺はもちろん募集の段階でご説明なさっているということですよね。

平野:それに、入学試験というハードルも越えてきているわけなので。

旅行科では、日本の地名を覚えたり、背景としての歴史を勉強するのが大変のようです。漢字が学習での大きなウエートを占めます。

また、旅行科やホテル科では、言葉、言語がそのまま仕事につながります。会話もできて授業を受けるだけではなくて、言葉を売り物にする商売です。レベルが高いわけではないですが。そのあたりが学習の一番のポイントになってくるだろうと思います。単に「日本語が上手でしょ」ということではなく、サービスの場面で使えるかどうか、それが仕事の評価へと直接つながっていくんですよね。

 

受賞後の変化

白石:受賞なさったことで、変化したことがありますか。

平野:受験した学生のほとんどは知りません(笑)。でも、訪問した日本語学校様から、「こういう賞をもらってよかったですね」とお褒めをいただいたり、「もっと宣伝に使ったら」とアドバイスをいただいたりしました。

木村:「おめでとうございます」という声をたくさんいただき、ありがたかったです。「投票しましたよ」というお言葉もいただきました(笑)。

平野:校名を変えてまだ10年経っていないのですが、校名の浸透が弱かった部分があって、この受賞をきっかけに「ホスピタリティツーリズム」の名前が改めて知ってもらえた、というのがよかったです。セールスがしやすくなりました(笑)。

 

 

「学生の満足が第一」― 長年の評価を継続すること

白石:最後に、今後の抱負を語っていただけませんか。

木村:とにかく学生の満足度が重要と考えています。最終的には就職ですが、そこに至る2年間の中で少しでもいい印象をもってもらえるようにしたいと思います。一人ひとりの学生が満足するような環境を作り、それを続けていくのが私たちの務めです。また、日本語学校様にはお付き合いいただいて、少しでも学校を知っていただくことが大切です。引き続き努力していきたいと思います。

平野:やはり学生に満足いただけるのが第一です。高等教育機関の1つとして、何をやっている学校なのかがわかる、また教育が評価される学校でありたい、と思います。教育機関であるということに責任・自負を持ち、その中で留学生教育をきちんとやっていきたいと考えています。

木村:長年の評価を維持していくのが大変なんです。安心しちゃいけません。

国籍には、こだわらず、いろいろな国の方々に来てほしいです。

平野:「日本と母国の橋渡しを、観光という分野を通じてやりたい」が彼らの共通キーワードなので、それに恥ずかしくないような結果が残せる教育をしなければならないと思っています。

白石:これからもぜひよろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。

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